私たちの心は,一部の人をのぞけば,ちゃんとした社会をつくっていける(と考えたい)。何千年も人類が終焉を迎えなかったのは,心にきちんと留め具をもっているからだ(と考えたい)。なら,明日は,どぉなる?
先週のZDNet Newsの記事ランキングでは,ファイル交換ソフトネタがトップとなった。ファイル交換ソフトの普及は,記者たちの想像を超えるもので,どう見てもパソコンに縁のなさそうな“ギャル&ギャル男”が本屋でウインMXの本を持って話していた。
ナップスターが流行っていたときも,新聞などにその騒ぎが載るまではかなりのタイムラグがあった。毎日,ZDnetやインプレス,毎コミのサイトにアクセスしている人は,全国民の中の割合としては少ないわけで,それ以前にパソコンを持っていない人も多い。だが最近,全然そんなことに興味なさそうな人でも「ウインMXってスゴイですね〜」みたいなことをいい出したりして,茶を吹き出しそうになる。
もう一度,考えてみよう。私たちは例えば,こんなに簡単に人が殺せて,それが誰にもばれない道具があるよと手渡されたとしても,実際にそれを使う人はごく少数だろう。私たちの心は,そんなことすべきではないとちゃんと止めるのだ。では,ファイル共有はどうだろう。世間的に(ZDNetも例外ではなく)悪いことだと警戒しているのに,私たちの心はそれを止めるだろうか? 新しい倫理の確立,新しい社会制度の確立,新しい著作権の確立に踏み出していい時期だ。ごまかしはもういらないし,古い法律や倫理観を持ち出されるのも邪魔くさい。前時代の老人には,首を吊って死んでもらおう,明日にでも。
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